E-問答 サーバ アプリインストール設定

前回のサーバOS周り設定に引き続いて、アプリ(Moodle)周りのインストール設定を記載する。

Moodleの環境確認

Moodle公式サイトで確認したところ、
最新版を動かすには、PHP 5.2.8とMySQL 5.0.25が必要だった。
借りているVPSサーバでは、PHP5.1.6までしか入っていないため、PHPをバージョンアップする必要がある。
ソフトウェアのバージョンアップを行うと、お名前.comのサポートが一部外れてしまい、
コントロールパネルからのアプリケーションや自動アップデートが利用できなくなってしまう。
管理の手間およびリスクは高まるが、仕方ないのでPHPをバージョンアップする事とした。

PHPのバージョンアップ

お名前.comの「セキュリティの自動アップデートを行わない」設定にすることで自動的にyumのインストールが行われた。
yum update php」コマンドでphpを最新にしようとしたが、
CentOS5.3のリポジトリでは、5.1.6よりあげることができないため、上述のコマンドのみではだめだった。
ネットを調べてみた結果、お名前.comのVPSでlive commerceを構築で、
解決する手順が記載されていたので、手順に従って実行。
yumサードパーティ(remi)のリポジトリを利用してアップデートするのだが、
priorityの設定や互換性を保つ為に既存パッケージをアンインストールしたりと、
かなり煩雑であり、上記サイトにたどり着くまでに紆余曲折してしまった。)

phpMyAdminのインストール

お名前.comではphpMyAdminがプリインストールされているが、PHPをバージョンアップした為に
利用できなくなってしまったので、phpMyAdminをインストールしなおす。
この手順も上述のお名前.comのVPSでlive commerceを構築に記載されていたので、
手順に従って実行。
(公式サイトからphpMyAdminの最新版をダウンロードし、乱数生成の種と認証方式の2箇所を変更して、アップロードした。)
開発環境側のhttpdocsの下にインストールした。
本番環境と開発環境ではドメインが異なるが、同一サーバなので、1つのphpMyAdminのインストールで済む。

Moodle用のDB・ユーザの準備

Moodleが利用するDB・ユーザをphpMyAdminから設定する。
空のDBを本番用・開発用に作成し、それぞれのDBにのみ全権限を持つユーザを作成した。
作成したアカウントのIDとパスをパスワード管理台帳に記載した。

Moodleのダウンロードとアップロード

Moodle公式サイトから最新版をダウンロード。
ローカルで解凍し、FTPソフトを用いて、本番環境と開発環境のそれぞれにアップロード。
本番環境はURLを短縮する為にhttpdocsの直下にファイルを置いた。(moodleディレクトリを作らない)
開発環境は別のURLとの区別を付ける為にhttpdocsの下にmoodle_developディレクトリを作り、その下にファイルを置いた。
いずれのディレクトリも、apacheがファイルを作成できるように、
「chown-R apache:apache」コマンドで所持者を変更する。

Moodleデータディレクトリの準備

MoodleデータディレクトリはWEBからアクセスできない場所に置く事が求められているので、
本番環境、開発環境共にhttpdocsの上と同じ階層にmoodledataディレクトリを作成する。
ディレクトリ内にapacheがファイルを作成できるように、chownで所持者をapacheに変更する。

Moodleのセットアップ(ブラウザから)

ブラウザからMoodleディレクトリに入ると、install.phpが起動して、設定を確認される。
言語に日本語を選択し、前述のデータディレクトリを指定し、データベース設定を指定する。
問題なければ、そのまま進むことができるが、「intl拡張モジュール」のインストールを求められたので、
これのインストールを行う。

php intl拡張モジュールのインストール

前述のサードパーティのレポジトリ(remi)を用いることで、
yum install --enablerepo=remi php-intl」等として、インストールできた。
Apacheを再起動。

Moodleの再セットアップ(ブラウザから)

Moodleのセットアップを再実行して、警告が消えたことを確認する。
画面に従って進んでいくと、Moodleが複数のモジュールが正常に動く事を確認してくれる。
エラーが発生しなければ、最高管理者アカウント作成画面になる。
最高管理者アカウントとは別に自分用の教師用アカウントを作成するので、
最高管理者アカウントには管理用にのみ使う旨記載して、残りは空白とする。
最高管理者アカウントを生成したので、パスワードとアカウントをパスワード管理台帳に記録。
サイト名・サイト名略称・サイト説明を求められるので、記載。
Eメールによる登録は本番環境では可、開発環境では不可とした。
これらの項目は後から変更できる。

次回は、Moodleのシステム設定について記載する。