神の存在証明

ゲーデルの神の存在証明に関する記事を読んだので、考察してみる。
ほとんど言葉遊びだと思う。

簡単な紹介はこうなっている。

God, by definition, is that than which a greater cannot be thought.
God exists in the understanding.
If God exists in the understanding, we could imagine Him to be greater by existing in reality.
Therefore, God must exist.


都合の良いように意訳してみる。
・定義により、神より偉大なものはない。・・①
・神は空想の中にはいるとする。・・②
・もし空想の中に神がいるなら、私たちは彼より、偉大な彼を空想できる。・・③
・すなわち神は現実にいる。・・④


①②③から④までを「すなわち」で繋げられるほど賢くないので、①②③から少しづつ④に近づけようとしてみる。


②の仮定のもとで③を解釈すると、私たちは彼(神)より偉大な彼を空想できる。
となって、①と矛盾する(ってゲーデルは考えたのだろう)。 
背理法的に考えると、②がおかしいことがわかる。
つまり、「神は空想の中にはいない」・・⑤が示される。


とはいえ、⑤から④には飛躍があるので、新しい条件を追加する。
・神は空想の中か、現実にいる・・⑥
条件⑥を追加したのは、
・神という概念が生まれたのは、誰かが思いついたか、実際にいたかのどちらかに違いない・・⑦
という納得できないこともない条件⑦から。


⑤⑥を使えば、神は現実にいる・・④が示せた。



反論するポイントを2点思いついた。


1点は①②③から⑤への導入が
「無限より大きい数は存在しないから、無限は存在しない。」
の議論と同質である点。
2点は条件①と条件⑦を同時に考えると、納得しづらい点。